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データ活用組織のマネジメントを行いつつコーチング、本など学んだことを書くblog

「放射能漏れ」に関する報道と認識について

昨日今日と、「放射能が通常の濃度の○倍」という報道がありますが、
・今は首都圏にいて危険ということは絶対にない(それは首都圏における放射線量をモニタリングしてる結果からも明らか)
・ただ、長期的には対応が必要な「可能性」がある。福島の状況を見ながら、放射性物質漏れが増加し続けるようなら対応する必要がある
という程度のものであるという認識をしていれば良いと思う。

ちょっと落ち着いて放射線量について計算してみればわかるとおもうのですが・・
一応、「なぜ安全か」という根拠について、簡単に計算してみました


■被爆量について
◎自然被曝の量(普通の生活をしていて被爆している量) 
 1年間に浴びる放射線量: 2.4 mSv=2400μSv   ・・?
→1日に浴びる放射線量 : 0.0065 mSv= 6.5μSv  ・・?(?÷365)
→1時間に浴びる放射線量: 0.00027mSv= 0.27μSv ・・?(?÷365÷24)

※mは「ミリ」で1/1,000、μは「マイクロ」で1/1000,000
※報道では上記自然被曝の値を「通常の値」と言っている。(ことが多いが、間違えている場合もある)
※放射線量は距離の2乗に反比例する。
→放射線発生源から1kmの地点で1ミリシーベルトの線量がある場合、
 10kmの地点では100分の1の0.01ミリシーベルトとなる

◎「通常のN倍」の被爆量
→1時間あたり:0.27μSv×N mSv ・・(?×N)

◎「通常の40倍」の被爆量とは?
→1時間あたり:10.8μSv ・・?(?×40)
→1日当たり続けると:259μSv
→1年間当たりづつけると:95000μSv=95mSv
※放射線障害が確認されうる最低レベル: 200mSv

■結論
・「通常の40倍」の被爆量であれば、短期間なら浴び続けても健康上の被害はない。
・ただ、今後福島原発の状況次第は見たほうがいい。
 放射線漏れが続いたり、悪化したりするのであれば対応が必要となる。

・今回の事故で生じている福島第一原発付近の放射線量はやや高い値であるものの、
 数km以上離れていれば、人体への影響を考えた場合ほとんど無視できるほどに小さい。
 ※3号機付近の線量:400mSv/時 
 ※3/15(火)新宿における 15時台の線量率(最大値)0.0715μSv/h

■参考:1回あたりに受ける放射線量(単位はmSv)
0.1〜0.3:胸部X線撮影
0.2 / 片道:飛行機による東京ニューヨーク間飛行
2.4:一年間に自然環境から人が受ける放射線の世界平均。
4:胃のX線撮影。
7〜20:X線CTによる撮像。
50:放射線業務従事者が一年間にさらされてよい放射線の限度。
100:放射線業務従事者が法定の五年間にさらされてよい放射線の限度。

■所感
「通常の○倍」で恐怖心をあおるマスコミ等の報道がよくない気はしますね。
「通常の値」というのがどういう値なのか、その40倍だとどういうことになるのか、などなど報道していただきたいものです。